イナズマ

颯太・・・後は運を自分で手繰り寄せろよ!!


俺は心の中で颯太に言う。

こうなったら、颯太の曲で誰も振り向かないことを祈るしかないのだ。



「てっきり、怜奈を選ぶと思った。どうして?」


松吉は、俺の横で小声で聞く。


俺は、どう答えるべきか悩んだ挙句。


「松吉の方が先に振り向いたから、趣味は松吉の方が合うんじゃねーの?」



「こういう時だけ、学級委員の趣旨に忠実ね」



松吉には、違和感が残っているんだろう。

「正直に言うと、松吉の方が気楽」