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暑い夏。7月
私の名前は日向 美野里。
中学3年生。もうすぐ受験だ。なぜこの時期受験という悪魔に襲われなければいけないのだろう。しかし、受験どころではない。なぜならもうすぐで私の幼馴染澤波 弘の誕生日だ。私は弘の誕生日に何をあげようかと迷っていた。
しかし、幸せなことばかりではなかった。
次の日の3時間目の体育。
外周だった。1、2年生はプールに入るけど3年生はプールには入らない。
プールの変わりに外周だ。女子は1500mで男子は2000mだ。
なぜか急に頭がくらくらしてきた。親友の松田 美佳が心配していたけど、気のせいだろうと思って走っていた。しかし10分後。
「はぁはぁ・・・もう息切れしちゃったみたい・・」
ドサッ
私は倒れた。
「美野里!?しっかりして!大丈夫!?」親友の美佳が声をかけてくれてるけどだんだん意識が遠のいていく。

~保健室~
「大丈夫?」
「美野里大丈夫か?」
弘の声が聞こえた。
「ん・・・私・・どうしてここに?」
「覚えてないのか?美野里、倒れたんだよ」
「嘘!?」
私の記憶は、走っていることしか覚えてない。
「確か・・走ってて・・それから記憶がないの・・」
「先生が貧血だってよ・・お前最近体調崩してなかったか?」
そういえば最近頭がくらくらしたり息切れするのが多くなったな。
「頭がクラクラしたり、息切れが多くなった」
そういうと弘は真剣な顔つきになりこう言った。
「なんでそういうことを早く言わないんだよ!」
いきなり怒鳴られたから頭の中が真っ白になった。
「ごめん・・・心配かけたくなくて・・・」
そういうと弘はふうっとため息をつき言った。
「美野里は昔からそうだよな・・つらいことがあっても一人で抱え込んでさ、自分だけのせいにしたり、体調悪いときだって俺にも言わないし・・俺に頼れよ!つらいときとか、体調悪いときとか・・」
「でも・・迷惑かけたくないし・・」
「そんなことない!俺ら幼馴染だろ?迷惑なんかじゃないむしろ頼ってほしい」
弘の一言に涙が出そうだった。
「ありがとう・・弘・・ごめん・・私考えすぎてたのかもしれない。」
「あたしにも頼ってなぁ美野里」
美佳にも弘にも感謝の気持ちでいっぱいになった。
「ところで私をここまで運んでくれたのって誰?」
「俺だけど・・////」
なぜか弘の顔が赤く見えた。気のせいか。
「あっ・・ありがとう///」
自分でもなぜか照れてしまった。
バカじゃないの。私自惚れそうかも。