恋するマジックアワー


よかった。
とりあえず生きてた。


洸さんは、わたしとの間には、なにもなかったかのようにニコニコと部屋へ迎え入れてくれた。


……なんか拍子抜けだなぁ。


「……てゆか洸さん、なんで半袖なの?もっとあったかい格好しないとダメじゃない。ほらほら、病人はさっさとベッドに………うわぁ!」


フラフラの洸さんを追い抜いて、さっさとリビングへ行く。
開いたまんまだった洸さんの部屋が目に入った瞬間、思わず叫んでしまった……。



「……なにこれ……」



き、汚っっ!!!

パッと見ただけで、足の踏み場もなさそうだった。


ギョッとして立ち止まっていたわたしを、今度は洸さんが追い抜いて行く。



「連絡してくれればよかったのに」

「へ?」

「迎えに行った」

「……何言ってんの……」



そんなフラフラで……。