「本当…、ですか?」 「あぁ…」 「良かった…。何かすみません」 「…別に謝る程の事ではない」 そう言いながらまた、台本に目を向ける裕也さんにホッとした。 つい癖で言ってしまっていたから、これから小田切さんなんて呼ばなくてはなけないと言われてもきっと中々直らなかったと思う。 裕也さんって優しいな--- …ってあれ? 裕也さん、私と上條さんの話しをずっと聞いていたのかな?