王子様--- 私を見た瞬間、酷く驚いた顔をしていた。 何だろう? 気になった私は王子様の傍まで歩み寄り、見上げた。 「………」 言葉の話せない私は首を傾げて、『どうしたのですか?』と問うてみた。 「…何故、そのような悲しげな顔をしている?」 あぁ…、 私の今の心を顔に出してしまっていたのか。