「あれから私は女性になり、そしてナイフの中に入っていたエレーヌの魂を取り出してもう一度生まれ変わらせたの」 そう言った監督はそっとエレーヌの頭を優しく撫でながら、幸せそうにその子に向かって微笑んだ。 この五年間、忙しい毎日を送って来たけれどそれでも私は麗華さんの事を忘れた事はなかった。 だから麗華さんが今、幸せに生きているのだと聞いてとても嬉しかったのだ。 そっか…、 生まれ変わったんだ--- 監督に抱きついていたエレーヌが、私達の事が珍しいのかジロジロと見てくる。