「まだ…、何かあるんですか?」 敦さんの言葉に頷く監督に、呆気に取られた。 これ以上…、 何があると言うの? 私達の事などお構いなしに、いったん深い溜息を吐きながらも覚悟を決めたような顔を見せる監督。 どんな言葉が発せられるのか、全然想像がつかない--- 「エレーヌの得意技は………、催眠術だ」