「…はい」 一筋の涙を零しながらも笑顔を監督に向けると、そんな私に満足したのかウンウン頷きながら私の頭から手を離した。 「まりあはちっとも変わってないな。…アクアマリン色の髪と瞳。本当に綺麗だ。人魚時代を思い出すよ…」 「…ありがとうございます」 「さて…、本題はこれからだよ」 監督の言葉に、また空気がピーンと張り詰める。 「フーム…、次はどの話しをしようかな?」