恋人同士とは言っても、ここは職場。 ベタベタしてはいないけど、それでも仲の良さそうな所を見せられると胸が苦しくなってくる。 早くここからいなくなって欲しいな--- 私の思いを感じ取ってくれたように、二人は動き出した。 私の横にあるドアに向かって歩いてくる二人に緊張しながら、視線を下に向ける。 裕也さんが…、 近づいてくる--- それだけで汗ばむ手をギュッと握りながらも、平然としているように見せるのは少し辛い。