疑問に思いながら受付の女性にパス証を出して通過した私は、そのまま現場へと向かう。




静かな廊下を歩くうち、ドキドキと胸がうるさくなってきた。




「…裕也さん、もう来てるかな?」




「誰が来てるですって?」




私の呟きに誰も返事を返さないだろうと徐に口にした事なのに、返事が返ってくる。




声のした方を見ると、そこ居たのは---