もう一度、その時の状況を思い出してみる。 その時の映像がコマ送りのようにゆっくりと頭の中で見えた。 まさしく俺が兄さんを海へ突き落としたのだと分かり、力が抜ける。 俺の意思ではない何かが俺を突き動かしたような…、 そんな感覚だった--- 単なる言い訳だと思われるかもしれないが、あの時の自分の体はまさに誰かに動かされたようで俺がしたようには思えない…。 …が、それはもはや言い訳--- 諦めて兄さんを好きだというこの人に本当の事を言おう…。 そう思い、まりあちゃんを見た。