【完】まりあ ~人魚姫の涙~



「まりあさー…、もう小田切さんの事なんか忘れて俺にしとけよ」




「………」




「そいつにはもう、好きなヤツがいんだろ?」




私の膝の上に頭を乗せ呟く蒼ちゃんの言葉が、私の胸に突き刺さって痛い---




そんな事が出来るのなら、とっくにそうしている。




出来ないから苦しいのに…。




それなのにそんな勝手な事、蒼ちゃんが言わないで欲しい---