王子様と決して結ばれる事のないマリア様を不憫に思いつつ、その視線がいつかはわたしに注いでくれるかもしれない…。 そう不埒な思いを抱きながら、ずっとマリア様のお傍にいた。 「………」 「マリア様?」 視線の先を辿るとそこには、王子様と婚約者であるエレーヌ様が仲睦まじく庭園を歩いているのが見えた。 …ずっと2人を見ているその瞳は、何かに一生懸命耐えているように微かに瞳が震えている。 そんなマリア様を見ていると、こちらまで胸が苦しくなる。