これ程までに兄さんを激しく憎んだことは、今だかつてなかった。 いつの間にか歌が止んでいた--- 辺りがシンと静まり返る。 二人は見つめ合い、そして体を寄せ合った。 まるで恋人同士であるかのように--- 何だこの場面は? 何なんだ、この甘ったるい雰囲気は? 信じられない…、 人魚と人間である兄さんの、目の前のこの光景が--- きっと俺の見間違えだ。 そうだ…、 そうに決まってる。 怒りに震える体でなんとか城の中にある自分の自室に辿り着いた俺は、今日見た事を頭の中で否定しまくった。