夜になり海の底にある自分の家を抜け出した私は、海面から顔を出す。
そこは嵐とまではいかないまでも、大雨と少し強めの風が波を荒らしていた。
辺りをキョロキョロと見回せば、後方には大きな船が海をゆっくり進んでいるのが見える。
その船は波のせいでかなり揺れているにも関わらず、かなり頑丈なのか強い波などものともしていない。
「ルイスはあの船に乗っているのかな?」
プカプカと波に揉まれながら船を見ていると、船上からヒョッコリ顔を出した人が手を振っているのが見えた。
遠目からでもルイスだと分った私も、同じように手を振り返す。
手を振ってくれるのは嬉しいけれど、風が強いから船の中に入った方がいいのに…。



