「そろそろ…、帰る時間だな」 「…うん」 離れがたく思ってくれているのか、私を抱きしめていた腕に力がこもるのを感じた。 「あ…、今夜は船上パーティーなんだ。…海を眺めたら、マリアに会えるかな?」 「こんな日に?」 空を見上げれば灰色の空が一面を覆っていて、風も結構強い。 今夜はもしかしたら、嵐が来るのでは? そんな中、船を出すなんて--- しかもパーティー? 嵐の中で船を出したら、パーティーどころではなくなるはず。