このまま…、
人魚姫のように海の泡となってしまうのも悪くはないのかもしれないな---
そう思ってしまうくらい、体が海を欲していたようで満たされていく。
少し泳いだところで顔を海面から出すと、周りの人達が驚いた表情で私を見ていた事に気付いた。
「まりあちゃんの泳ぎ、凄く良かったよ。その調子で、これからクレーン車でスピードを上げるから、それに合わせて人魚姫のように綺麗に泳いでもらえるかな?」
「はい」
メガホンで話してくる監督に頷いたところで、ふと感じた視線を感じる。
何気なしにそちらを見ると、少し離れたところにいた裕也さんと視線が交わった。



