だって…、 私は王子様が好きだから--- そして王子様を射止めることが出来なければ、私は海の泡となってしまう。 でも…、 たとえ泡になる事はないとしても、やはり私は王子様以外の人を好きになる事はない--- だからごめんなさい、アラン様。 そんな気持ちを込めてアラン様の手を取り、エメラルドの瞳を見つめた。 「マリア…、そんな悲しそうな顔をしないで。…無理強いはしない。ゆっくりと俺を見てくれればいいからさ」 いえ…、 ですから私は王子様以外の方とは---