【完】まりあ ~人魚姫の涙~



醜い嫉妬の渦が、私の中を埋め尽くしていくのが分かる。




ただの1ファンが嫉妬なんて…、




とは思うけど---




でも…、




気持ちが抑えられない。




裕也さん…、




苦しいよ---




「…まーりあちゃんっ」




肩をポンと叩かれ、驚きながら振り向くとそこには…、




微笑む敦さんがいた---




「………はい?」




そんな敦さんに今は笑顔を向ける気力もなく、力なく返事をしてしまう。