「ねぇ君、俺の彼女をどこに連れていくつもり?」 低い声でじりじりと勇ちゃんに近寄る圭史くん。 「家」 「なんで?」 「恵里香は俺の彼女だから」 え、恵里香って! どきっ、 「何君。恵里香が二股してるとでも言うの?」 「女とっかえひっかえしてるあんたに言われたくないね」 ばしゃっ 気がつくと圭史くんは手に持っていた紅茶を勇ちゃんに向かって投げていた。 しかも熱い。 「っ!!」 「あーあ、床が汚れちゃったよ。あとで拭いとかないと。恵里香?いこうか」 あたしに詰め寄る圭史くん。こわい。