何時の間にか眠ってしまっていた2人。
明るい日差しに目を覚ましたコウガは伸びをする。
フッと息を吐くと大きな欠伸をするレオンが目に入った。
互いに挨拶を交わすと部屋の扉を軽くノックする。
だが中からの返事はない。
数回ノックを繰り返すが、やはり反応無し。
不思議に思い静かに扉を開けそっと中を覗く。
どこからか入ってきた風が彼の茶色い髪を揺らした 。
開いた窓。
そこから迷い込む爽やかな風。
優雅にカーテンは揺れ、登ったばかりの陽の光を部屋 へと導く。
整えられたベッドの中に彼女の姿は無かった。
開けっ放しの窓から出て行ったのだろうか。
窓枠に手をつけ下を見下ろしす。
この部屋から地までは結構な距離があるのだが。
「また彼奴、礼も無しに出て行きやがったのか」
扉に背を預け腕を組むレオン。
少し腹立たしそうな彼に微笑むと、窓を閉め部屋を出 た。

