高く飛躍し彼を斬り裂こうと振り下ろす。
交わされ地に刺さった鎌を抜き、鋭い瞳を向けるクレア。
力任せに振るう鎌を何度も交わし、どうしたものかと思考を巡らせていると…
「止める方法、教えてあげようか?」
ベンチに腰掛け優雅に眺める男性が口を開く。
その言葉に一瞬目を向けるが、直ぐに前方の敵へと視線を戻す。
「狂った彼女を止めるには、殺すしか術はない。もし殺さなければ、君が殺されちゃうよ?」
確かにこのままでは命の保証はできない。
だが、殺す事など…
「何躊躇ってるの?簡単な事じゃないか。その胸を一突き、ただそれだけ」
簡単にそう言うと短剣をベンチに突き刺す。
淡々と述べる彼を見て、剣を握る手に力が入る。
男性を睨みつけていると、クレアが襲いかかってき
。
刃を防ぎカタカタと鋼が音を立てる。
「…お願い……殺して……!」
「!?」
訴えかけるように呟いたクレア。
その言葉を口にした瞬間、彼女は微かに悲しそうな顔をしたように見え、一瞬気を緩めてしまう。
その隙をつきコウガを突き飛ばすと、バランスを崩し 倒れた彼に素早く斬りかかる。
不気味に口元を上げ、目一杯の力で鎌を振り下ろした。

