悲鳴に次いで高らかに響く笑い声。

レグルはチラリと後方へと視線を移す。




 「…アンバー……?」


目を見開いたまま力無く座り込み、身動き1つとらない彼女の姿に胸騒ぎがする。

彼女の元へ駆け寄ろうにも、アリューは彼を見逃す訳もなく、それも叶わない。



後退していた彼は突然立ち止まり、銃も構えずにアリューを迎え撃つ。


地を蹴ったアリューは刃を引き、彼の心臓目掛け突き出した。




 「くっ……」


その刃は肉を裂き、赤い鮮血が地に舞った。


確かに刃は彼の身体を貫くが、そこは心臓ではなく少しずれた所。


アリューは刃を引き抜こうとするが、レグルは刃を掴みそれを拒む。


そして苦しそうに唇を噛みながら彼女の額に銃を突き付け引き金を引いた。



一発の銃声が鳴り響き、レグルの身体から刃が引き抜かれる。


地に倒れ、額を撃ち抜かれながらも立ち上がろうとするアリューの両脚を撃ち抜きレグルは痛みに耐えながら地を蹴った。