Blood Tear



数多くの星が瞬き始めた頃、コウガとクレアを除く4人の姿はリビングにあった。


本を読み紅茶を飲み、他愛ない話に盛り上がる。


それぞれがくつろぐ中、突然家の扉が勢い良く開かれた。



何事かと4人の視線が集中する。


現れたのは、血まみれのコウガとクレア。


クレアの肩を借り歩くコウガは微かに意識があるようで、虚ろな瞳で前方を見つめていた。




 「どうしたんだよ、お前等?」


椅子を倒しながら立ち上がったレオンはすぐさま2人に駆け寄った。


支えていたクレアから放れ崩れ落ちるコウガを受け止めたレオン。



深く負った傷を目に顔を歪めるとクレアを見上げた。



身体中を血に染めてはいるものの、怪我を負っているようには見えない。


その血は彼女のものではなく、コウガの流した血であるようだ。