無理やり動いた為、突きつけられていた短剣で少し首を切ったが仕方ない。
「殺す……!」
鎌の柄を力強く握り締め、頬に負った傷から流れる血を拭い嫌味に笑う彼を鋭く睨む。
地を蹴った彼女を目にし、彼は溜め息を吐くと指を鳴 らした。
「今日は機嫌が悪いんだ。だから、前みたいに手加減なんかできない。殺しちゃったら、ごめんね」
宙に浮いた短剣を操るフリード。
飛んでくる数本の短剣を鎌で弾くが、弾いたはずのそれは地に転がる事なく軌道を変え彼女を斬りつける。
身体中を斬られ血が流れるが気にする事はない。
掲げた鎌を振り下ろし横に振るい斜めに斬り上げる。
柄を握り直し彼に向かって乱暴に鎌を振るい続けた。

