お通夜、お葬式をどこで?
かりんは家以外のところは怖がる。


私たち家族は、障がい児を生んだということで、親戚から存在しないものとされている。


「どうせ誰も来ないんでしょ」


そう言ったのは、私たちではなく、母の友達だった。彼女は面白いことが起こって喜んでる風にも見えた。


ムカッときたけれど、確かにそうなのだ。葬儀屋が家でやるのか葬儀場にするのかの返事を待っている。


父が亡くなったときは、たくさんの人が来たけれど、凉太のお葬式は悲しいけれど私たちだけで送ることになると思った。


かりんのためにも家でしなければならないし、凉太もこの家で育ったのだ。


葬儀は家ですることに決めた。