脳性麻痺。
この言葉は医者から一度も聞いたことがない。
聞くつもりもなかったし。
それが障がい者手帳を作ったときに、はじめてかりんの病名が記載された。
脳性麻痺による四肢麻痺。
脳性麻痺……なの?
かりんは?
そのときにはじめてかりんが脳性麻痺だと言われた気がした。
ショックだった。
かりんは成長は遅いけど、まだ脳性麻痺などという障がいには当てはまらないのだと思っていたのだから。
知能も0歳、四肢も麻痺。
療育手帳も障がい者手帳も、国の認定が下りるのはなかなか難しいと聞いていたのに、かりんは簡単に手帳が作れてしまうくらい、判定する人がなんの疑問もなく、一番悪いとされる判定をされた。
障がい者手帳1級。
これはもう一生更新しなくてよいと言われた。
障がい者1級の烙印を押された。
かりんが。


