いま、ここでハッキリと言っておかなければいけないのは、かりんが生まれたのは今からもう25年前の話である。
この作品をかりんの言葉で書いたのは、野いちごのコンテストの絆というテーマで10代の人の作品を募集していたからである。
だから、かりんの言葉で書いたものは、かりんが10代のときまてに起こった話をまとめたのである。
いま、かりんは25歳。
今から3年前に、かりんのおばあちゃんが膠原病という難病になり、私はさのときにかりんを障がい者施設に入所させた。
母の難病は突然のことで、かりんを施設へ入所させることなど、まだまだ先の話だと思っていたときだった。
かりんのために車椅子を載せられる車を買い換えたばかりだったのだから。


