次のカウンセリングの日。母はカウンセラーに担任が代わったことを言ってビックリさせようと思っていたの。
「先生!担任が代わったんですよ!」
「良かったですね。実は、学校の方に私が出向いて、新しい担任の先生とお話ししたんですよ」
「え?そうなんですか?」
「はい。今度こそ涼太くんがちゃんと教
室に行けるように、それと涼太くんがまだ恐怖を感じていることを言っておかないといけないと思いまして」
カウンセラーは話を続けた。
「涼太くんをよろしくお願いします。と言ったらあの先生なんて言ったと思います?」
「わかりません」
「うん!って」
「あはは。あの先生大丈夫でしょうか?」
「うん!じゃないだろ!と思いましたけどね。涼太くんにはもう少し遊具療法を続けていきたいと思います」
「はい。よろしくお願いします」
母親の悩みは尽きないものなのかもしれないねぇ……。


