車椅子から見える愛


転校するとなると、今の学校のように涼太は歩いて学校に行くということができなくなるのよ。


隣の市の小学校に転校ってことになるんだからね。


また母に負担がかかってしまうわ。それでも、また1年間保健室通いになることだけは避けたいと、母は思っていたの。


春休み。教頭先生と他2名の先生が家にきたのよ。


「このことは他の人には絶対に話さないで頂きたいのですが、涼太くんの担任は今度新しく転入してくる先生に代わります」


ーえっ!?ー


その時の、母の心の中は驚きと喜びが湧き上がったみたいだったわ。


「私たちも涼太くんには辛い思いをさせてしまったことは十分に反省しております。どうか新しい先生の元で勉強をして頂きたい。よろしくお願いします」


「ありがとうございました。これで涼太も安心して学校に行けると思います」


ーマジで?すごい!こんなことになるなんて!ー