車椅子から見える愛


私は手術後は大部屋にいたの。
ベッドの部屋ね。


食事は寝たままだということに、私は嫌がった。
母もそんな私に食べさせるのに苦労したみたいだよ。
半分も食べられなかったからね……。


だって私は繊細だからね。
場所が変わると食欲が出ないし、なんだか足に変なものをつけられて気分が悪いんだもの。
母に抱っこされて食べたかったわ。


何日か経ってからおばあちゃんも見舞いにきてくれたよ。


「なにこれ……」


おばあちゃんも唖然としてた。


そこにベテラン看護師さんが病室に入ってきたの。


「かりんちゃんには兄妹はいないんですか?」


「いません」


母が答える。


「絶対兄妹はいた方がいいですよ!」


ー余計なお世話だー


母はそう思いながらも強く否定はできなかったみたい。


「今のうちに生んでおいた方がいいんですけどね〜」


これはおばあちゃんの返事だよ。


ん?おばあちゃんも2人目のことには反対だったはずなのに、何故こんなことを言うのだろう。
と、母は少し疑問に思ったみたいなんだけどね……。


そのときに、母は自分の身体にある変化があるのを感じていたみたいなの。