「ここで良いですか?」 「もっとこっち。じゃないとお前落ちる」 あたしの腰を掴んで強引に引き寄せて、龍矢は本当に寝てしまった。 「お疲れ様」 あたしはそこで、生まれて初めて自分からキスした。 相手が寝てたから出来たけど、起きてたら絶対無理かも。 こんな緊張したの、久しぶりかも。 龍矢が起きていたなんて、この時のあたしは知らなかったけど。