アヤとは受ける授業が違ったから、5限の始まりでバイバイした。



雨に濡れた階段に滑りそうになるし、プリントを忘れたことに気づくし。


良いことが起きるかもなんて、幻想かも。



気分を害されたあたしは音楽プレーヤーをシャッフルで流しながら授業を受けた。


先生の言ってることなんて全くわからない。



いつの間にか寝てしまったらしく、授業は残り5分。


こうなるとこの授業は先生の自慢話だからいたところで意味がないのは解っていた。



するり、教室を抜け出す。


この判断がいけなかったって、後悔することを知らずに。