「今度届けようと思ってたのよ。高知の歴史書と信長の館のお土産よ」
「それはまた随分と離れてるわね」
「どっちも好きだったでしょう?」
キラキラした顔であたしにお土産を差し出す煌姫ちゃん。
その顔は少し……いやかなりニヤついていて。
「あら、龍?なんかムスっとしてない?」
「んなわけあるかよ」
うわ、これきっと拗ねてるよ。
何に拗ねてるか解んないけど、怖い。
「で、他にはどこにデートに行ったんだ?」
「そうねー。あ、海行かなかったかしら?」
「行ったー。珍しく煌姫ちゃんが男でびっくりしたのよね」
流石に女物の水着なんて着れないだろうけどさ。
