んな口約束より確固たるモノを

最さんの泣き顔が頭から離れなくて、授業なんて解んなくて。



天使さんは好きな人がいるって言ってた。


それが誰かは知らないし、あたしの知らない人かも知れない。



もしもあたしが彼に、勇気を出して告白したなら。


あたしも最さんのように、泣くことになるんじゃないか。



「帰っちゃおうかなー」



ポツリと呟いたら。



男らしいがっしりした腕に、捕まった。