『○○駅ー○○駅ー』


車内のアナウンスを聞いて、ほっとしているあたしもいて。


「最さん、送ってくれてありがとうございます」


「いえ、仕事ですから」


“仕事”……でしょ?


解ってるの。


だからそんな辛そうに笑わないで。



「アリスの姉御!」


歩き出したあたしを、最さんの声と温もりが引き留める。