スマホの振動で目を覚ますなんて、いつぶりだろうか。 あたしが寝惚け眼で見つめたスマホには“天使さん”の文字。 「え……?」 信じられない。 昨日から良いことありすぎじゃない? 「『話があるからチビの学校で一番人の集まるところを教えろ』か……。やっぱ食堂かなー? 」 悩みながらも返信して、いつも通りに電車に乗り込んだ。 けれど、そこにあたしを守ってくれる天使はいなくて。