「きゃー、可愛い」
「そうか?なんていうか……キモいぞ、それ」
天使さんのお誘いであたしたちがやってきたのは小さな遊園地。
海の近くだからか、潮の香りがして。
風があたしの髪を拐ってゆくようで。
「そんなことないと思うわ。とても可愛らしい」
「女ってみんなそんなの好きなの??」
どうでしょうね。
言いながらあたしはそこにあった人形をそっと持ち上げた。
可愛らしい白くまの人形。
「天使さんの想い人がどうかは知りませんけれど……少なくともあたしは好きです」
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