瞬間、2人の声が重なって、何がなんだか解らなくなる。


けれど、先に口を開いた天使さんの声で、その重い空気は一変して。




「今度さ、その……遊園地、行かねぇ?」




完っ全に頭がフリーズした。


誘おうとしてた矢先、相手に誘われるなんて!



「嫌いだったか?」


「遊園地好きだけど……どうしたの、突然」


「その……姉貴がよ“好きな奴と行け”って」



あたしには思いがけない話で。

少なくとも天使さんに嫌われてないって事実が嬉しくて。



「連れてってくれるの?嬉しい!!」


「絶対意味解ってねぇよな……。ま、いいや。おしゃれして来いよ?」