天使さんがお迎えに来てくれるまで、大学の最寄駅で待機するあたし。


1ヶ月前より、かなり従順になったと思う。



「チビ、お待たせ」


「あ、天使さ……ん?」



あたしが固まりかけたのは、天使さんがいつもと違うから。



「髪、おろしたのね?」



天使さんの髪は某ギャグ漫画のキャラクター並みに長くて綺麗な銀髪なのだ。


普段はポニーテールに結っているその長髪を、どういうわけか今日はおろしていて。



「あぁ、姉貴に髪ゴムぜんぶ燃やされたからよ」


「お姉さまは随分と男勝りなのね」


「好きなら早く動けよヘタレってキレられてよぉ。年齢差とか考えて簡単に手ぇ出せないんだっつーの」