多分、その時のあたしはどうかしていたんだろう。 初めて会った男に自分の護衛を任せるなんて。 翌日から、天使さんは毎日、あたしの最寄りまで来てくれて、あたしと同じ電車に乗ってくれた。 お仕事は夜だって言ってたからあたしも甘えたんだろう。 毎日壁ドンされながらも、天使さんに護られて。 大学の参道まで送ってくれる。 まるで、“彼氏”。 あれ以来、あたしをチビって呼んではちゃんと守ってくれる天使さんとの登校が、あたしの至福の時になりつつあった。