「そっちこそ、どんな関係なの?」 「伊伏にいれて欲しいと願ったバカと、そこの若」 「え?貴方ヤクザになりたかったの?」 そりゃ龍矢に止められるわな。 あの人、若いヤクザを増やしたくないって言ってたし。 「龍矢はいい人だよ。俺に全うな道を生きろって」 「当然ね」 あたしの縄を解きながら、男は語る。 「龍矢の女じゃないならさ、俺の女にならねぇか、有栖川美珠?」 「え?」 「高校の時からずっと好きだったんだ。なぁ、答えてくれよ、アリス」