キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン


「・・・終わった・・・。」


一時間目の授業の内容は、国語。とにかくその時間が私は一番苦手だ。
国語担当の先生、松平 重信先生はとにかく喋るペースが遅い。いや、のろい。
そのためいつも寝てしまいそうになる。

「あ・・・そういえば・・・。」


その瞬間ニタァと顔を歪ませた。そしてある方向へ足を進めた。


「遊佐さん、あのさちょっといい?」


「え?・・・えっと・・・な、何・・・?」


彼女は困惑した様子だった。私はその姿を見て、やっぱりな・・・。と目を細めた。


「あのさ・・・・。まさかなんだけど・・・。というか初めて喋った人にこんなことをいわれるのはその・・・アレだと思うんだけどさ・・・。」


「・・・う、うん・・・。な、何?」



そして私はいつもどおりの人懐っこいとびきりの笑顔で言い放った。







「遊佐さんってさ、坂巻くんの事好きなの?」