そう言って大輔が綾に小さく微笑んだ。

綾の表情が緩み、「はい。一日だけでもいいので、手伝わせてください」と微笑んで返した。

ほんの少し、二人の間に流れた柔らかな雰囲気に、恭司は少し複雑な心境になってしまう。


「明日は金曜だし、綾さんは居酒屋のほうで忙しいだろうから、とりあえず俺と百合、恭司は仕事が終わってからでいいから、顔を出してくれ」

「りょう、かい」

「決まったことは、後で連絡するから」


大輔が綾に言うと、「よろしくお願いします」と綾が頭を下げた。