「――通常、ライヴが入るのは、土曜日なんだよ。綾は居酒屋で働いているから難しいかもしれないな」 沈黙を破ったのは恭司だった。 「俺は、金曜日は遅くなると思う。大輔さんは?」 「残業をしないで来るよ。その分は朝早く出て補うことが出来るしな」 「私は――、アルバイトを辞めてくる」 上野の言葉に恭司が顔を顰めた。