恭司と綾が時間を共有することに、百合が必死の抵抗を見せているような気がした大輔は心が痛んだ。

静が「四人で」と言った意味を考える。

四人でやることに意味があるはずだと、大輔は自分に納得させる。

それぞれの仕事の都合がある。

特に居酒屋で働いている綾には、夜、この店を手伝ってもらうことは難しいが、やはり「四人」に拘る必要がある。


百合の言葉が持つ本当の意味を、恭司も感じていた。

誰もが気付いている中で、誰もがどう話を進めていいか戸惑い、沈黙が続く。