自分のベッドに体を沈め、高坂恭司は大きく背伸びをしてから、深く息を吐いた。 結局、今日も中途半端なことをしてしまった。 上野と会えば、期待させてしまうことは十分に分かっている。 自分自身も彼女を受け入れていいんじゃないかとも思っている。 彼女の存在を知ったときから変わらず、彼女が自分を思い続けてくれていることも分かっている。 けれど結局は何も言えず、何もしないままだ。