恭司の姿より先に大輔の姿を見つけた。 そして、あの河原綾が居ることに気付いた。 驚きのあまり後退りをしてしまう。 あの女がこの店の中で、大輔と言葉を交わしている光景が非現実的に思えた。 胸の中に怒りとも焦りとも区別が付かぬ感情が湧き上がってきた。 無意識のうちに足が大輔と綾のほうに向かっていた。