《今日は八時までに店に来れる?

 大輔がCD制作のことで話があるって》


八時かぁ――。

恭司は事務所内にあるホワイトボードを見ながら顔を顰める。

大輔が自分にCD制作のことでの話をすることなんてあるだろうか。

それが恭司には不思議だった。

機材のことなら、いつも直接会社に連絡してくるのに。


《ちょっと遅れるかも。
 
 努力します》


そう返信すると、携帯電話をポケットに入れ、届いたばかりのファックスに目を通し始めた。