「それより大輔の手伝いをしてやったら? 彼、新しいCDを作るのに忙しいでしょう」 「恭の前で大輔さんの話なんて出さないでください!」 強い口調で言い切った百合に、静も恭司も目を見開いた。 静は段々と険しい表情になり、カウンターのテーブルを拭き始める。 「あなた、今の自分のこと、自分で好きになれないでしょうね」 呟くように言った静の言葉に、はっとした百合は慌てて笑顔を作ろうとするが上手く出来ない。